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Interview

定期的に更新するインタビューのページです。Webクリエイターだけでなく、
さまざまなジャンルの方々のインタビューを掲載していく予定です。


22 古川陽介

2009.09.08 [ DJ ]

古川陽介

「日常に音楽を」というコンセプトのもと、松本の女鳥羽川のほとりで5周年を迎える瓦レコードを運営しながら、reiharakami、七尾旅人、ロマンポルシェなど大物アーティストを迎えての本格的な大規模フェス「りんご音楽祭」を開催しようと奮闘する"dj sleeper"こと古川陽介氏にお話をお聞きしました。

インタビュアー・写真・編集/坂田大輔

─瓦レコードに初めて来ましたが、とても面白い場所ですね。まずは瓦レコード立ち上げの経緯を教えてください。

信大の授業で仲間が集まって、最初は自分の家とかで遊んでいたんですが、2日に一回など頻繁になってきちゃって、さすがに自分の家に毎日来られるのもどうかなと...外で遊ぶにはお金もかかるし、それだったらみんなで一軒家借りちゃおうというのが始まりでした。

─そのあとの変遷を教えてください。

最初は友達同士のたまり場だったんですが、そのうちレコード屋を始めました。そのとき、名前を何にしようかなって思ってたんですが、この借家がもともと瓦の製造工場だったこともあって、漢字一文字でつけたいなと思っていたことも重なって、「瓦レコード」と名づけました。
今年で5周年ですが、ここで、毎週末の本格的な音楽イベントを始めたのは3年前くらいからです。

─毎日のようにイベントやっているイメージがあります。

そうですね、現在は火・金・土の3回やっているからかもしれません。スタッフは10名ほどで、瓦レコードを通して知り合った人たちです。

─瓦レコードのイベントもそうですが、ご自身が出演されるイベントの数、またはその他のイベントやライブに数えきれないくらい参加されているようですね。

そうですね。派手に動く時は動きますね。このまえは、サマソニでライブを10本ほど観た後に、夜に5カ所くらい会場回ってライブを観ました。
りんご音楽祭への出演される方への挨拶もあったのですが、さすがにその時は死ぬかと思いましたね。手がけいれんしてました(笑)。

─りんご音楽祭の話が出たので、こちらについてもお聞きしたいと思います。mixiやナタリー、Yahoo!ミュージックなど大手のサイトにニュース上がってますが、これをやろうと思ったきっかけってなんですか?

もともとアルプス公園でなにかやりたいなと思っていました。東京で一度働いたのでその時はあきらめかけてたのですが、松本に戻ってきて、Monday満ちるさんの告知で松本中を巡ってるとき、天気よかったんで、お弁当もって公園にお昼食べに行ったんですよ。
そのとき、「ここでパーティーして!って、この場所が言ってるよね」ってみたいな...ここ場所がすごくよくって、フェスやろうって決めました。
ただ、今年やろうか来年やろうか迷ってたんですけど、6月の頭に強力なスタッフが2人見つかって、そのバックアップもあって今年やることにしました。

─出演者すごいですよね。reiharakami、七尾旅人、ロマンポルシェ、オーサカモノレール。この人脈ってどっから来てるんですか?

いや、人脈ってほとんどなくて、純粋に自分がいったライブとかパーティでアーティストに声掛けてというのを繰り返しているだけなんです。
もともと瓦もゼロから始まったんですけど、ライブ行って良かった人声掛けての繰り返しなんです。reiharakamiさんは、七尾さんのマネージャーさんからつながった感じです。

─出演者に長野県のアーティストも多いですよね。

長野県のアーティストに参加してもらってるのは、長野県のパーティーとかライブに行く機会が多いから。必然的に長野県のアーティストにオファーする機会が増えた結果だと思います。お客さんには、りんごで県内のアーティストに触れてもらうことで、県内の音楽のきっかけになってくれたらなとも思ってます。

─長野県で音楽がどんな風に浸透していったらと思いますか。

長野県の人にとって音楽がもっと日常的になったらいいなと思ってるんです。まだ長野県は「ゲストが来る」からとか「お祭りだから」とかそういうことじゃないとなかなか人が集まってこないですよね。音楽やってるところにふらりと寄れるかんじ... 「ゲストが来る」といってテンションあげるのも大事だけど、これって常にできないことですよね。 毎日フジロックだと難しいじゃないですか。それに、特別なイベントへの参加はライフスタイルにはならないなと思ってます。自分は、『衣・食・住・音』を目指している。いいかえるならば、『非日常を楽しむのではなく、日常を楽しくする』ということですかね。そういった意味で、 ふらりと寄れる、瓦レコードは毎日開いていた方がいいと思うんです。今は火・金・土でやっているのですが、そういう思いは常にありますね。

─瓦も5周年、お客さんの音楽に対するとらえ方って変わってきましたか?

これは、変わってきましたね。自分自身がクラブとか行き始めた当初は、ハードルがすごく高かった。とりあえず怖いみたいな...。音楽なのになんで怖いかって...。でも実際行ってみて、あぁこれは怖いね、と。これがとても好きじゃなかったです。
そういうのは瓦にくるお客さんはもってないし、音が好きって括りで集まったパーティーみたいな感じで楽しめるようになってきていると思います。

─それにしても瓦にせよりんご音楽祭にせよ、相当音楽が好きですよね?

純粋に好奇心だと思います。いい音に出会ったときのあのゾクゾク感あれがやめられないですよね。小学校の給食の時間に、ディープパープルのハイウェイスターを放送室から流して先生から叱られたのを覚えてます。今思えば、そのころからDJしてたんですかね。
自分が好きな曲を、人に知ってもらいたいという気持ちが人一倍強かったんだと思います。「いいでしょ!いいでしょ!」ってそんな感じです。

─共感を得たいって気持ちがあるんですね。

あると思いますよ。
自分は結構誤解されやすいんですよね。音楽の好き嫌いははっきりあるんですが、ジャンルで好き嫌いがないので「あいつはなんでもいいんじゃないか」なんて言われることもあります。
また、瓦は家なのでクラブみたいな大音量は出せないんですね。でもこれは意図的であって、瓦はライブハウスやクラブではなくてホームパーティの延長と考えているからなんです。
さっき話したように、音楽がある生活が日常になったらいいなぁと思ってるので、必要以上の大音量は必要ないんです。けどあんまり理解されないことも多いです。だから、逆に共感を得たいという気持ちも強いのかも知れませんね。

─理解されないって経験は多いんですか?

多いですね。確かに理由を聞くと、「あ~自分が悪かったわ...」という場合もとても多いのですが、ただこれわかってくれないのか...という場面も結構多いですね。
さっきのライブの話でいえば、同じ音を扱っていますが、ライブハウスやクラブとは目指しているところは全く違うと思っていて、瓦でやろうと思っていることはホームパーティでどれだけのことができるかってことなんです。どっちがいいとか悪いとかじゃなくて目的が違うわけだから、これはしょうがないですよね。こういうことも誤解されることが多いですね。

─となるとお客さんも瓦ではライブハウスやクラブと時間の過ごし方は変わってくるんですかね?

ぜんぜん違いますね。瓦は「音楽を日常にする」というのがコンセプトなんで、ライブって「よーし!見るぜ」みたいな感じじゃないですか。出演者がライブやって、その合間に小休止いれてまた次のバンド、気合いいれて見るみたいな。
瓦は音に疲れた時にゆっくり出来るような、音からの逃げ場が多いんですよ。つまりアーティストにとってはハードルが高い。いい音出してないと、すぐ逃げられちゃいますからね。

─りんご音楽祭のことにちょっと戻りますが、初フェスということで大変なことはありますか?

めちゃくちゃ大変ですよ(笑)常に壁にぶち当たっている感じですかね。で、壁がありすぎて、壁にぶち当たるのも、壁を壊すのも普通になっちゃいました(笑)。怖いのは一日何個も壁を壊し続けてるので、その日壊さなきゃいけなかった壁をうっかり1つ忘れてしまうこととかですかね。
でも、利益無視でかかわっていただいている企業の方とか、アーティストさんも協力してくれるので本当に助かってます。絶対成功させなきゃって思いがあります。
あとスタッフ今は20人から30人でやってるんですが、足りない...ぜひこれをみて興味のある方は連絡欲しいですね。

長野県にもフェスが結構でてきてますね。

UEDA JOINT、PEACEFUL GARDENや木曽鼓動なんかがありますよね。UEDA JOINTのTOSHIZOさんにはりんごにバンドででてもらうし、PEACEFUL GARDENのオーガナイザーさんには瓦でDJしてもらったり、木曽鼓動さんには企画書の書き方とか教わってます。本当にありがたいです。

─りんご音楽祭に参加するお客さんへのメッセージは?

価格も安いので、気軽に来て楽しんでほしいですね。まだまだ県内の方の参加が少ないのですが、特に長野県の方には来てもらいたいです。ぜひよろしくおねがいします

─ありがとうございました。

りんご音楽祭2009 オフィシャルサイト

Profile

古川陽介[Yosuke Furukawa]
DJ
url : りんご音楽祭2009 オフィシャルサイト

りんご音楽祭2009

2009年9月21日(月・祝)・22日(火・祝)
<昼の部>
10時~20時[雨天決行・荒天中止]
<夜の部>
RAIZ 21時~5時
ALECX 23時~5時

チケットの購入についてはオフィシャルサイトをご覧ください。